11/06の日記

00:51
神話よりロマンチックに愛し合おう
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うたプリ(カミュ那)


舞い降りる雪の中
寄り添い歩く
影ふたつ

こんな人の溢れる街中を
徒歩で移動するなど
俺には億劫でしかなかったが
傍らの人物が
それを希望したのだから仕方ない

(甘くなったものだ…)

他人の要求に素直に応じるなど
俺らしくない

…だが
刹那の雪が溶けるまでは
こんな夢を見るのもいいだろう

言葉少ないながら
決して不快ではない
不思議な距離感

(調子を狂わされてばかりだな)

密やかに笑んだ
白い息越し
ふと
目につく
ジュエリーショップ

ショーウィンドウの奥で輝く
飾り気のない
シルバーリング

薬指に誓わせれば
きっと
身勝手な安心感が手に入る

馬鹿げた
安っぽい妄想

「綺麗な指輪ですねぇ」

「ああ」

俺の視線を追いかけたのか
ショーウィンドウを仰いだ瞳

「欲しいか?」

「ふふ、貴方とお揃いなら」

悪戯に甘く
誘惑する
なんと罪深い果実

欲するように伸ばされた左手
恭しく引き寄せ
薬指へと口付けを捧げた

「本当に欲しいのなら買ってやる」

ぴくりと
反応した指を解放すれば
数秒
口付けたそこを眺め

愛しそうに、愛おしそうに
自らの唇を重ねて
微笑まれた

「これで、じゅうぶんです」

その答えに
幸福を映した表情に
安心して
俺は再び歩きだす

間をおかず
雪を踏む音が続いた

(残酷なまでに、無垢な男だ)

心臓へと続く
左の薬指
同じリングで縛れば
所在のないこの関係は
明確となって
きっと、心を充たしただろう

しかし私達は
自由でなければ
生きていけない者同士

(だからこそ、愛せる)

束縛も拘束も、ただの枷
そんなことをすれば
歌声は
容易に褪せ逝く

必要なものは
ただひとつ、だけだ

「Je t’aimerai toute ma vie.」

想いを乗せた声
音にして
吐き出すこと

ただ
それだけだ

「Merci.」

心地よいハーモニーは
鼓動を高鳴らせてくれる

それがすべて

唄でしか、音でしか
生きていけない俺達は
己が声で
愛を示せばいい

不自由で
とても自由な
声という、可能性

「なんだかロマンチックですね」

雪降る夜
この幻想的な世界にも
負けない奇跡を
感じ、秘めて

白い煙と共に舞う
音は
調律された楽器より美しく
心の世界を、照らす

「「Je t'adore」」

互いのすべて
重ね響きあえる
ただ一人と
出逢えた

その瞬間から、俺達は

幾億の星の軌跡より
数多の神々の物語より

きっと

儚く、熱く、永劫に輝く

唄える存在になったのだろう…


::+::+::+::+::+::+::

デレカミュさんとか
破壊力ぱねぇ
キャラ崩壊ぱねぇ

でも他キャラに当たるよりは
合ってるお題のような?


珍しく両想い設定ですよ!←

書いてて楽しい反面
カミュさん
どうしてなっちゃんに惚れたんだ…!

セルフツッコミしまくっていました(笑

途中の台詞はフランス語で
「お前を一生愛す」
「ありがとうございます」
「愛してる」
という意味ですー。バカップルー。

カミュ那の一番乗りした気分ですが…
…だ、誰かいるのかな
書いてる素敵さま
いいいいらっしゃったかな…!

結構好きな組み合わせですが…
またオンリーワンなのか…しら…←



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