神尾受けU

白い世界で君と
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ピピピピピ…




俺たちは、俺のベッドの上でまぐわっていた。

暖房もつけずに、寒さも気にせず、一糸纏わず。


そろそろだ、と思ったとき、枕元に置いてあった神尾さんの携帯が鳴った。



「ちょ、っと…最中くらい、切っといてよ…」


萎えるなぁ、なんて思いながらも、俺は腰を動かすのを止めない。


「ち、がっ…ぁ、待てって、待ッ…あ、んッ…」

「待てない、って……」


まだ携帯は鳴ったままだけど、気にしない。

電話なら後からかけ直せばいいし。

大体、こんな時間にかけてくる方が悪いんだよ。もう0時だし。


「えちぜ、もッ…あ、あ、あぁ!」


神尾さんは俺の肩を押し返そうとするけど、全然力入ってなくて可愛かった。

目の前の唇を俺ので塞いでやると、すぐに大人しくなる。

そのまま自身を擦ってあげると、神尾さんはビクビクと体を震わせた。


「ふ、ぅん、ン、んんーッ!!」

「ん、ぅッ……」


神尾さんが果てたのと同時に、その締め付けで俺も欲を吐き出した。

自身は抜かず、はぁはぁと荒い息をする神尾さんの髪を撫でる。


そういえば、と思い枕元の携帯を見るけど、いつの間にか音は止まっていた。

息を整えた神尾さんが、俺をきっと睨む。


「はっ…も、越前!待てって言っただろ!」

「待てるわけないじゃん…あんな状況で電話出る気だったの?」

「ばっか…電話じゃねーよ、アラーム」

「え?」

「あぁもう…10分も過ぎてんじゃねーかよ」


あーあ、と呆れたように言う神尾さん。

俺は何が何だかわからずに、首を傾げた。

神尾さんは俺の後頭部に手を入れて、ぐっと下に引いた。

俺の唇に、神尾さんの柔らかい唇が重なる。

それは本当に軽いキスですぐに離されたけど、俺は神尾さんからしてくれたことに驚いて、目を丸くした。


「か、神尾さん…?」

「誕生日おめでとう、越前」

「えっ、あ…」


そうだ、今日は俺の誕生日だった。

すっかり忘れてた…



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