神尾受けU

Be Careful!
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部活が終わり、部室でせっせと部誌をかいていたら、橘さんが俺の肩をトントンと叩いた。


「神尾、コレ食べるか?」

「食べますっ!」


俺は橘さんが示す「コレ」に目も向けずに頷いた。

食べるものなら何でも食べたい!


「ははは、見てもいないだろう、飴だ」

「ありがとうございます!」

「昨日不二にもらったんだ。不二には悪いが、俺は甘いものが得意ではないしな」

「そうッスね!いただきます!」


橘さんから受け取った飴を、さっそく口に放り込んだ。

イチゴみたいな、ピーチみたいな味がするけど、とりあえず旨い。


「旨いッス!」

「そうか、それはよかった。俺ちょっと深司の方手伝ってくるな」

「はい!」


橘さんは、グラ整をしている深司を手伝いに、部室から出て行った。

よし、俺も部誌書かなきゃな!

気合を入れてペンを握りなおす。が、ペンは手から滑り床に落ちた。

…あれ、なんか手に力入らなかったような……

ペンをとろうと椅子から降りてしゃがみこむと、膝がへたんと床についた。


「あれ…?なんか、変……」


口の中が乾いてきて、体が熱くなって、床に倒れ込んだ。

はぁはぁと息が荒くなる。


「ぅ…はぁ、ぁ…何だコレ、深司っ……」


部室の扉を縋るように見つめるけど、深司たちが気づくはずもない。


「う……っく、うぁ…」


苦しくて熱くて、段々頭の中がぼーっとしてきた。

と思ったら、急に体が楽になって、息も整った。


「は…?何だったんだ今の……」


変だな、と思いつつ、体を起こした。

そのとき、胸の先端が布に擦れてぴりっとした痛みが走った。


「…………え?」


その異常な感覚に驚いて、下を見た。

あるはずのない膨らみが2つある。



「……はああぁあぁぁあ!?」




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