四天宝寺U

おやすみヒカル
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あー、やっぱり…


風呂からあがって部屋に戻ってくると、案の定財前はベッドの上で眠りこけていた。

朝から眠いと言っていたから、マズイとは思っとったけど…


でも、泊まりは1週間ぶりだし、俺はやる気満々だった。

だから財前に先に風呂入ってもらって、俺も急いで風呂に入って戻ってきたっていうのに、コイツは可愛い顔してすうすうと寝息をたてている。



「あー、もう…おあずけかいな……」


財前の頭の方に腰掛けて、頭を撫でてやる。

うわ…柔らかい。

いつもワックスでガチガチやけど、風呂あがりはふわっふわやなぁ。


指先を耳の方に滑らせてやると、小さく声を上げる財前。

う〜〜っ…可愛いなぁ…


睫毛長いし、肌も白くて、すべすべや。

頬を撫でると、しっとりとして綺麗な肌が吸い付いてくるようで。

あぁ…ものっそい可愛い…


可愛い財前を見ていると、俺の気持ちは昂ぶってくるばかりで。

本当は今すぐ起こして突っ込みたいけど、こんなに気持ち良さそうに寝てるのに、起こしたら可哀想やしな…


理性と本能が俺の中でもの凄い戦いを繰り広げている。

ああぁ、可愛い。可愛すぎる。


「……ざいぜーん?」


こんな小さな声で起きるとは思っていないけど、呼びかけてみる。

勿論財前は、相変わらず小さく寝息をたてるだけ。


そんな姿を見ていると、俺の汚い欲望は段々薄れてきて、むしろもう少しコイツの寝顔を見ていたいなんて思えてきた。

…なのに。

コイツは俺の手首を捕まえて、あろうことか頬擦りをしてきた。


「っ……ざ、財前ッ…?」

「…んー……」


どうやら寝ぼけているだけみたいだ。

そういえば、財前の部屋のベッドには抱き枕が置いてあったっけ…

俺の手を、抱き枕だと思ってるんやろか…


「ぅ…可愛すぎるやろ…」


薄れてきた欲望が、またムクムクと膨らんでくる。

くぅ…可愛い可愛い可愛い…


…少しくらい、悪戯してもええよな…?


そう思って、俺は財前の唇を指先でなぞった。

ぷるぷるとしてて、赤くて、可愛い唇や。

あぁー…吸い付きたい…


けど俺の右手はがっちりと財前につかまれているから、かがんでキスをするにはキツい体勢。



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