四天宝寺U

浪速のスピード☆スター
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「はっ……あ、謙也さッ…」

「財前っ…もう、アカンっ…」


謙也さんが腰を動かすスピードを速める。

俺の中に入っているモノの質量が増した。


ぎしぎしとベッドのスプリングが悲鳴をあげている。

謙也さんはそんなこともお構いなしに、腰を進めていった。


「け、やさ…」

「ざいぜっ…っく!」


謙也さんの体が大きく跳ねて、俺の中に欲が吐き出された。

はぁはぁと荒い息をする謙也さんだけど、俺はまだイッてない。焦れったくて仕方がない。


「謙也さんっ、早よ…」

「あぁ…スマンな」


謙也さんは萎えた自身を抜かず、そのままの状態で俺の自身を扱いた。

繋がったままで動かずに、本当は後ろの刺激がほしいのに、それでも前を弄られて反応してしまう。


「や、あぁ…謙也さ、アカンっ…イッてまう!」

「うん…イッて、財前」

「ふ…あ、あぁああ!!」


俺は呆気なく達してしまい、謙也さんの手のひらを汚した。

謙也さんはそれを何の躊躇いもなく、舌で舐めとる。


「はぁ…も、そんなもん舐めんといてください…」

「美味しいからええやん」

「うまいわけないやろ……」


そんなやりとりをしているうちに謙也さんの自身が俺の中から引き抜かれ、シャワー行こか、と促される。

俺はもう1回くらいしたいし、せめてもう少しベッドの上で抱き合ってたい。

そんな俺の願いも届くわけがなく、謙也さんは俺に手を差し出す。


「歩けるかー?」

「平気です」


その手は取らずに、立ち上がって服を持って風呂場に向かう。

1回でいいから、足腰立たんくなるまでめちゃくちゃにされたい。


…っていうのは、我侭なんやろか。

別にドMなワケやない。ただ、愛を感じたいだけや。


「ほんまにデカい風呂ですねー。さすがお医者さん」

「そんなことあらへんて」

「羨ましいですわー」


いらだちと寂しさを隠すように、俺は少し疲れているにもかかわらず饒舌になる。

謙也さんはにこにこしとるけど、俺の気持ちなんかわかってへんのやろなぁ。



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