四天宝寺

愛をください
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「うわあぁあー!」




ヤバい!ヤバいヤバいヤバい!


時刻は深夜12時。

家族が寝とるにも関わらず、俺は自分の机の前で大絶叫した。


どっ、どっ、どないしよう!


明日のプレゼン準備で使う写真コピッとかなアカンかったのに!

すっかり忘れとった!


早よコンビニ行かな!


俺はやりかけだった課題を机の上に置いて、急いで階段を駆け下りた。

自転車に飛び乗って、必死で漕いでいく。

補導されんように気ぃつけな!







よっしゃ!
わずか10分でミッション完了や!

コピーした紙をチャリのかごに入れて、急いで家に戻る。


「…あれ……?」



家の門の前に誰かおる。

塀にもたれてしゃがみ込んで、携帯の画面を見つめとる。
暗くてよぉ見えへんけど、具合でも悪いんやろか。


「おーいアンタ、どないしたん?」


近づいていき、そいつの顔が自転車のライトに照らされる。


「えっ…」

「あ………」


「財前………」



俺の門の前で膝を抱えていたのは、制服を着た財前だった。








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