氷帝
□名前で呼んで!
1ページ/5ページ
「亮〜、部活行こうぜ!」
放課後、宍戸のクラスに向日が来た。
「おぉ、岳人。今日はミーティングだけだったよな」
「そうだぜ!」
「おいジロー起きろ。部活行くぞ」
宍戸は机に突っ伏して眠っているジローの肩を揺すった。
「ん〜…宍戸〜…ありがと〜……」
ジローは目をこすりながらゆっくりと立ち上がる。
ドドドドドドドドドドド……
「あー!!また向日さんに先越されたー!!」
叫びながら凄いスピードで教室に入ってきたのは鳳。
「残念だったな鳳!」
「うぅ…宍戸さぁ〜ん」
「何泣いてんだよ長太郎。岳人は同じ階なんだから仕方ねぇだろ。さっさと部活行こうぜ」
「は〜い……」
宍戸と向日、ジローと鳳は並んで部室へと歩いていった。
「ではミーティングを始める………が!」
跡部が鳳とジローを指差す。
「鳳、ジロー、宍戸から離れろ!」
「嫌です!」
「いや離れろよ」
きっぱりと言う鳳に宍戸が言い放つ。
鳳は後ろから宍戸に抱きつき、ジローは宍戸の太腿を枕にしてうとうとしている。
「ジローも、ほら。ミーティングやるぞ、起きろ」
「ん〜…宍戸がチューしてくれたら起きる〜」
「バカ言ってんな」
宍戸は軽く流しているものの、その言葉に本人以上に反応したのは宍戸とジロー以外の全員だった。