氷帝U

2人の立ち位置
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「えへへ、宍戸さんの家に泊まるの、久しぶりですねっ」

「そうだな。このところ部活も忙しかったし」


俺と長太郎は学校帰りにそのまま俺の家に向かっている。

にこにこと笑う長太郎を見ると、俺も穏やかな気分になってくる。

…でも、コイツには下心があるんだろうか……

この前しっかり誘われたし、どうなんだろうな…


「宍戸さん?」

「えっ?」

「どうかしましたか?ぼーっとして…」

「い、いやっ!」


長太郎が俺の顔を覗き込んできて、声が裏返ってしまった。


「な、なんでもない…」

「そうですか。ならよかったです」


いつものように穏やかに笑う長太郎。

全然普段と変わらないな、こいつ…


俺も何とか平常心を装って、他愛もない会話を続ける。


俺の家に着いて、中に入ると更に緊張が高まる。

部屋に入っても、いつもならベッドに腰掛けるけど、今日は何だか気が引けて床に座る。

…でも、もしかしたら今日は何もないかも。


長太郎は普通だし、家族もいるし……


嬉しいような少し残念なような気がするけど、そう考えたらちょっとだけ緊張が解れた。






まあ、そんな考えは甘かったんだけどな。






長太郎も家族と一緒に夕飯を食べて、先に風呂に入ってもらって、次に俺が風呂に入って。



風呂から出て、ベッドに腰掛けている長太郎の隣に座る。


なんだか特に話題もなくて黙っていると、長太郎に腰を引き寄せられた。

驚いて顔を上げるとそのままキスをされた。


前みたいに舌を入れられて、俺は何も考えられなくなってしまって。




気づいたら、そのままベッドに押し倒されていた。






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