不毛
□うわごと
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目が覚めると、隣では神尾がバカ面で眠っていた。
口の端から涎垂らして、髪もぼっさぼさ。
あぁ、この前もこんな感じだったなぁ、なんて思う。
あ、そういえば昨日後始末せずに寝ちゃったなぁ…
攻めとして許されないな。ヤバい。
そう思って、神尾の中に指を挿れた。
昨夜したばっかだから、柔らかくて簡単に入った。
もう遅いかもしれないけど、とりあえず掻き出しておこう。
指を動かすと、神尾の体がぴくぴくと動く。
顔に赤みがさして、息が荒くなる。
「はぁ……ん、は………ぁ、あ?深司っ?」
神尾は目が覚めたみたいで、目を丸くして俺を見た。
俺は指を動かしたまま挨拶を交わす。
「あっ……んあ、何だよっ……ひあぁッ」
「昨日そのまま寝ちゃったからさ。ごめん」
「はぁ……あぁんッ」
「はい、終わり」
指を抜いてやると、神尾は涙目で俺を睨んできた。
俺はベタベタに濡れた指を舌で舐める。
それを見て、神尾は顔を真っ赤にした。
「バッ、バカじゃねーの…」
「そうかもね。ていうか、体大丈夫?」
「えっ……うん…」
急に心配されて恥ずかしかったのか、神尾は俺から目を逸らした。
「先にシャワー使っていいよ」
「さ、サンキュ……」
神尾は体を起こして、服を着て部屋を出て行った。