BL

□京拓←蘭
1ページ/1ページ


剣城と神童が付き合い始めたらしい、どこかの風の噂。人の噂もなんたらかんたら、とか言うけど
あれは噂じゃないみたいだ。


だって最近、神童の付き合いが悪いもの
一緒に帰ろう?ごめんな。
昼一緒にどうだ?ごめんな。
ペア組まないか?ごめんな。
次の休み空いてる?ごめんな。
都合が悪かったら、すぐにごめんな。ごめんな霧野。って前までなら

いいよ、あぁ!、一緒だなとか笑顔で俺に話しかけてくれたのに、何でだ。何でだよ。

それに、最近はずっと剣城と共に行動を取ってるし、俺にも見せてくれなかった顔を見せる。何でアイツにだけ


俺はお前のこと
こんなにも好きなのに、大好きなのに

お前の嫌いな物も、好きな物も知ってる。癖だって知ってる。お前が毎朝癖毛と格闘してるのも知ってる。


なぁ神童、何でだ。
俺じゃなくて依りにもよってアイツなんだ、剣城なんだよ。
お前、剣城のこと大嫌いじゃなかったか?
俺たちのサッカーを馬鹿にしたって
いつの間に好きになったんだよ。


嗚呼、でも

「なぁ、霧野!」

そんな笑顔で

「俺、剣城と付き合ってるんだ」

言われたら

「大切な幼馴
染みの親友の霧野にだけの秘密な!」

俺は、

「よかったな!幸せにして貰えよ!」

頷くことしか出来ないじゃないか
所詮俺は、神童の
ただの大切な幼馴染みで親友で
それ以上の関係にはなれない。

本当の思いを伝えれば
神童が悩む、傷付く、今の関係が崩れてしまう、折角積み上げたこの関係が、ならばいっそ嘘をつこうじゃないか


しいを覚えたよ。


(神童を、もう愛さない。神童の幸せを応援する。そんな嘘を、ね)


(キャプテン)

(剣城か、霧野またな。)

明日には神童を想う
この想いに嘘を付こう。

(嗚呼、また明日)









20120120
―――――

企画さよならは君だけにに提出しました。


京拓←蘭です。
ほとんど霧野しか話していません。本当は最後の文(題名後の薄い色の文字)は入れるつもりもなかったのですが、流石に一言も喋らないのは可哀想かなと思いましたので…。


企画参加させていただき有難う御座いました。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ