BL
□京拓
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「はい霧野、今月の予定表だ」
「ん、ありがと」
今日も神童はキャプテンとして仕事をしている。今日の仕事は月始めなので新しい予定表を部員に配布している。一年が配ってもいいのにな
「ありがとうございます!」
嗚呼、元気のいいことで
ま、神童は素直にお礼を言われると気持ちがいいよなって言ってた気もするが…。
狩屋とか剣城あたりは言わなそうだよな、あんま
「な、なぁ霧野」
「なんだ?」
あれ?もう配り終わったのか?早いなぁ、仕事がテキパキ出来るなんて関心関心
「あのな、剣城に予定表を渡してきてくれないか?」
そんな、小声で言わなくても
だいたい、お前ら付き合ってんだろうが
「神童は、剣城と付き合っているんだろう?なら自分で行ってきたらどうだ?」
「だって、恥ずかしい」
目線を下に伏せながら頬をほんのりと赤く染める神童。こんな顔は神童と出会ってから初めて見た。
剣城がいることで神童はこんな顔もするのか
「神童は、キャプテンなんだから部員を贔屓しちゃ駄目だろ?みんな平等に接しないと」
「わ、わかった」
渋々と言ったような表情をしながら剣城の元へ
と歩いて行った。あーあ、手に力が入ってたから紙に皺が出来てるじゃないか。
「つ、剣城!」
「っ!何ですか?キャプテン」
今、吃驚したよなアイツ。ポーカーフェイス気取ってるくせに、我慢強いな。うん
「あ、あのえと、その」
「ッ」
こら、神童。お前それでも先輩なのか?何でそんなにもおどおどしてるんだよ。剣城も剣城で気を使え気を、問い掛けたりしたら良いだろうが
嗚呼もう!焦れったい!
「こ今月の、よ予定表」
「あ、ありがとうございます」
二人とも顔真っ赤だし、本当に付き合ってんのかよ。もっと、堂々といれば良いのに初々しい少女漫画の中の主人公とヒロインかよお前らは
あ、俺は少女漫画なんか読んだことないけどな
取り敢えず、お前ら
まずは視線を合わせることから始めることをオススメするな
(き、キャプテン!)
(な、なんだ!?)
(ほ、放課後、帰りませんか?一緒に)
(へ?ぁえ、はい)
20110302
京拓ラバーズさま企画提出しました。
第三者目線が大丈夫だと言われたので神童くんの幼馴染みの蘭丸くん目線で書かせていただきました。