僕等の家族。

□幸せに満ちた現在
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あの日の夢をみた。
一人家で両親を待つ幼い自分
呼び鈴がなって急いで扉を開けると、そこに立っていたのは見知らぬ男だった。
そしてまだ幼い俺に告げた。
両親が死んだ…と。
大型トラックと衝突し車は大破二人は即死だった。


幼い自分は必死に考えたこの男は嘘を言ってるんじゃないかと、


ついさきほどまで笑顔だった二人が死んだなんて…

「うわぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!」

そこからの記憶は曖昧で…なにか暖かいものが俺を包んでいた。

誰かの話し声が聞こえる。とても大切な人たちの声が…


「ん…」


曖昧とした意識を覚醒させようと閉じていた瞼をひらいた。

「おはようせっちゃん!」


そこには俺を見上げるようにして座る名無しと名無しがいた。


「「ただいま!!」」


そして眩しいくらいの笑顔で告げた二人に俺はおかえりと微笑んだ。


それは幸せで溢れた今だった。






end.
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