クロス・オーバー「Schneeglockchen」

□彼と私とあんみつと
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「えぇっと・・・まだ時間ありますから、一緒に食べましょうか」

「・・・いいんでありマスか?」

「かまいませんよ!その・・・えっと・・・一緒に食べたら、もっと美味しいと思いますし・・・」

マスターは照れながら切裂とおりゃんせに言い、緊張しながら震える手でとおりゃんせの右手を引いた。

彼女の行動に思わず赤面して驚く切裂とおりゃんせ

「たっ、食べてみましょうか?」

マスターはそのまま切裂とおりゃんせの手を引いて店内へと入っていった・・・





「美味しいですね!」

「・・・」

あんみつを美味しそうに頬張るマスターの姿を見て、なんだか笑いが込み上げてくる切裂とおりゃんせ・・・と、彼はここで何か気付いたようだ。

「・・・マスター、クリームが口元に付いてるでありマス。」

「ふぇっ、あ、ありがとうございます・・・うわぁぁぁ、なんかっ・・・もうなんか恥ずかしい・・・!」

またもや顔を赤くして紙ナプキンで口元を拭き始めるマスター・・・なんだかハムスターが顔を洗っているかのような愛らしさを感じさせている。

「・・・畜生、可愛いじゃねぇか」

「え、何か言いましたか?」

「いや、別に<小生>は何も言ってないでありマス。」

「そう、ですか・・??」

不思議がる彼女を見て、少しだけ・・・少女たちの顔を切り取っていた時とは違う笑い方になる切裂とおりゃんせさんでした。



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