クロス・オーバー「Schneeglockchen」

□彼と私とあんみつと
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今日はマスターと切裂とおりゃんせの二人で買い出し中です。

「これで全部ですね」
「そうでありマスな・・・」

二人で仲良く荷物を持って歩いていた。

「あ・・・時間余っちゃいましたね」

マスターが腕時計を見て、切裂とおりゃんせに声をかけたが・・・返事が無い。隣を見ても、彼の姿が無かった。

「あれっ、とおりゃんせさんっ!?」

慌てて周囲を見渡すと、彼の姿をすぐに発見できた。


・・・どうやら甘味処で足を留めていたらしい。


すぐに彼のいる場所に歩いていくマスター

「あの、とおりゃんせさん?」

「・・・」

「とおりゃんせさーん」

「・・・ん?」

どうやら彼女の声すら耳に入ってなかったらしい。

「どうしました?」

「・・・いや、その」

言葉を濁す切裂とおりゃんせ・・・そんな彼の態度を見て、マスターは彼の見ていたモノを見てみた。

そこには「夏のあんみつフェア開催中」のチラシが店の入り口付近に貼られていた。

「・・・あんみつ、食べたいんですか?」

「・・・」

マスターが首を傾げて聞くと、とおりゃんせは少しばかり顔を赤らめてそっぽをむいた。
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