短編夢小説
□石焼き芋のアルバイト
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彼の名前は柳田
百物語組の幹部の一人であり、山ン本の忠実な部下の一人である。
見た目は美丈夫(ようはイケメン)
10人いれば10人振り返るような、そんな美丈夫である。
そんな彼は今、街中を歩いていた。
散歩?
いやいやそんなものでもない。
彼は彼女・・・同僚である毒島陽菜の様子を見るためだけに街中を歩いていた・・・と、どうやら目的の彼女を見つけたらしい
「やぁ、元気にしてる哉?」
彼女がいたのは・・・(移動販売式)石焼き芋の屋台
「・・・あんた、何しに来たの?」
陽菜は怪訝そうな顔をして柳田に言った。
「君がアルバイトに精を出しているか確認しにきた」
「そーかそーか、じゃあすぐに芋を買って帰れイケメン」
笑顔で暴言を吐く陽菜だったが、言われた本人は全く気にしていないようだ。懐が広いのか、もしくは相手にもしていないのか・・・それは分からない。
「こら毒島!お得意様に暴言を吐くんじゃねぇ」
石焼き芋を売っていた親父が声を張り上げた。陽菜はどうやら親父には頭が上がらないらしい・・・「へーい」と声を出して手早く石焼き芋を包み始めた。