リクエスト・贈り物・頂き物

□A pipe Dream
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日常というものは非日常が連続している状態だったりする。
例えば漫画に出てくるような非日常バトルに巻き込まれても慣れていくうちにいつしかそれが日常となる。

「陽菜、こっちを向いてくれないか?」
「いい加減、俺のモノになれよ陽菜」
「あぁ、陽菜・・・今日も可愛いね」

例えば、だ。架空の神話の邪神達に愛されて今までの日常がベルリンの壁のように崩壊したとしても

「うっさい黙れ。半年人間世界をROMっとけks」

私にとっていつの間にかそれが日常となってしまったのだった。誰か警察呼んでくれ





「おはよう、陽菜」

目が覚めて、布団から顔を出すとクトゥルーが寝ている私に覆いかぶさっていた。

透明な髪の毛が床にまで這っている
それと同時に右腕部分が蛸や烏賊の触手のように何本もぬめりながら動いていた。
綺麗な顔が優しく微笑む

「・・・おはよう」

寝ぼけ頭で状況を把握する

「そのっ、陽菜の・・・寝顔があまりに可愛くてついキスしようと思ったんだが」
「あぁ、そうですか」
「いやそうでなくとも目覚めのキスを・・・」
「とりあえずどいてください」

私の言うとおりに上にどいてくれるクトゥルー
私はすぐさま枕元にある携帯電話を手に取った。


「もしもし、警察ですか?」







朝から警察の人に頭の健康を疑われてしまった・・・私は大丈夫なんだ、ただ周囲に恋狂いした馬鹿神様が3匹いるだけです。残念すぎる逆ハーレムだ。今すぐ返品できないものだろうか・・・

「おはよう、陽菜」
「遅かったな、陽菜」

豪勢な料理を作っているハスターとそれを食べているクトゥグアが挨拶してくる。

「私の陽菜に勝手に話しかけるな」

クトゥルーが若干殺気を放ちながらハスターとクトゥグアを牽制している。ハスターとクトゥグアもそれに伴い朝っぱらから殺気を放ち始めた。
朝の爽やかな空気が台無しである。

「どうでもいいから朝ごはん食べろよ」

私がツッコミをいれると3人はすぐさま「分かった」と了承した。
なんだこいつら、飼い犬か何かなのか・・・まぁそんな生易しいものじゃないけどさ。

それにしてもハスターは邪神のくせに料理はものすごく美味しんだ。一流シェフも裸足で100m全力ダッシュするレベル
その上、クトゥグアもクトゥルーも主夫レベルが高い。こいつら本当に邪神なのかよ。
・・・ぶっちゃけ、そこんとこは感謝してるけれど。

「はい、あーん」

クトゥルー、とりあえずお前はもっかい封印されろ

「クトゥルーさんふざけちゃだめですよ」
「あーん」
「ちょっとクトゥグアさんまで何してるんですか」

2人の邪神から「はい、あーん」とされるなんて嬉しくもない。漫画とかアニメでよくある描写だけど全然嬉しくないわー。
ぶっちゃけリアルにやられるとこれほどドン引きすることはないね。
ここはハスターさんにビシッ!と叱ってほしいです、あいつは3人の中でも比較的に常識人だかr


「陽菜、あーん」


ハスタァァァァァァ!!お前もかぁぁぁぁぁぁぁ!!!!


とりあえずちゃぶ台返しをすることで危険は回避しました。
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