ぬら孫連載[Eine Fluchttochter]
□その発想はなかった
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あの気持ち悪い悪夢から目が覚めると、とても化粧のケバ・・・ゲフンゲフン、とても綺麗なお姉さまがいらっしゃいました。
「あら、起きたの?」
あれか、この高身長の女性は悪食の野風じゃないか。
「え、あ・・・はい」
ゆっくりと体を起こすと、そこには漫画で見知った百物語の構成員が。あれ?なにこれもしかして俺食われちゃう?(食欲的な意味で)
「・・・体調は大丈夫哉?」
腹黒イケメンこと柳田さんが私にそう言った。傍から聞いたら気遣ってくれているのかと勘違いしそうだが、彼の目はまだ笑っていない。
お願いですからそんな目で私を見ないでください、眼力だけで殺されそうです。
「ま、まぁ・・・ちょっと悪夢は見ましたが」
一生見たくないぐらいの悪夢だがな!
私がしどろもどろな態度で柳田さんに返事をすると、部屋の扉が勢いよく開かれた。そこにいたのはハスター&クトゥグアのコンビでした。
ちょ、待て、よく見たらこいつら土足でなんだが・・・
「よぉ、お前たちの大事な『山ン本様』とやらに許可がとれたんだぜ」
赤髪のクトゥグアが悪そうなニヤニヤ顔で言った。事情を知らなければただのチンピラにしか見えません[*事情をしっている場合はただの邪神に見えます]
「それは本当か?」
某変態地蔵さん(仮名)が二人に尋ねた。が、ハスターさんは真顔で胸元から何かを取り出した。
見た目は書状みたいだけれど・・・
「ここに血のサインを得ている、確認してみろ」
書状にあったのは・・・どうやら私を百物語組に置くという内容の契約書のようだが、書状の4割は血まみれ状態である。
・・・お前ら、絶対なんかしただろ
さすがは邪神、というべきだろうが。もうなんかツッコミが入れづらくなってきた。
切裂とおりゃんせの畏の世界と夢の中で二回も気絶する羽目になったのだが、経験して分かったことがある。
クトゥルフ神話の邪神は絶対に怒らせてはいけないことを
むしろ逆鱗に触れたら完全に死ぬ。苦しんで死ぬ。
・・・トリップはうれしいのに、敵も味方もまともじゃないのが悲しいです。誰かとっかえてくれないか。
「ところで、彼女に力を譲渡したというのは本当なの哉?」
柳田さんがハスターさんに尋ねる。
・・・そういや気絶する前にハスターさんがそんなこと言ってたな。
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