拍手ログ倉庫

□第7回拍手文
1ページ/5ページ


Willkommen


私は死神、貴方は妖怪

「・・・ここは、どこでありマスか?」

「久しぶりダネ、とおりゃんせ君」

「・・・っ!?てめぇはっ・・・」

「ここは地獄ダヨ。だから私が居るんジャナイカ!」

死を導く神様は人間世界に仕事以外で関わっちゃいけない

だけど私は恋をした

狂おしくも悲しく愛おしい、逢魔ヶ刻の切り裂き魔に

「思い、出した・・・<小生>は、奴良組の3代目に」

「そーダヨ、殺されチャッタんだ。君のコレクションはぜーんぶ天国行きになっちゃっタンダ。残念だったネ♪」

私の心は貴方に奪われたのに

貴方の心はコレクションに向けられる

憎くて忌々しい人間の雌豚共に

「・・・死神は魂を導くだけだろう。てめぇはなんで地獄にいるでありマスか?」

「にゃはは♪死神は黄泉のお役人みたいなもんダカラサー、地獄が本拠地みたいなもんでもあるんだヨ?それにね・・・」

何度も何度も貴方の魂を狩ろうと考えた

でも、死神は仕事以外で魂を狩るべきではない

そんなのは余計な問題を生むだけだ

だからこそ私は

「君が死ぬのを待っていたンダヨ」

「!?」

私のことを待たせた分、貴方には泣いて嘆いて悲しんで叫ばせよう

何をしても大丈夫

だってここは地獄なんだから

「Ich mein Lieber, willkommen in der Holle」


***

【愛しい人よ、地獄へようこそ】
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ