短編夢小説
□少女椿短編夢まとめ
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「・・・ここ、どこ?」
気絶していた少女が目を覚ました。
「大丈夫かい?」
俺が声をかけると少女が怯えたように身体を震わせた。どうやら自分の身にあったことを思い出したらしい。
「・・・うちの、同僚たちが済まないことをした。謝って済む問題じゃないけど・・・」
「御兄さんは・・・誰?」
「俺もこの赤猫座の一員さ。毒島っていうんだ」
少女は恐る恐る俺に近付き、俺の金色の髪に手を触れた。
「綺麗な髪の色・・・」
「あぁ、俺・・・半分だけ亜米利加人の血が入ってんだ」
「御兄さんも行く処が無かったの?」
「・・・あぁ。お嬢ちゃんの名前は?」
「みどり、あたし、みどりっていうの」
少女・・・みどりは俺の胸にすっぽりとおそまってしがみついていた。
「あの人達、怖い」
小さく涙声で呟いてまた震え始めた
「大丈夫、俺が守ってやるから」
まだ12,13ほどしかないであろう小さな身体を抱き寄せて励ました。
恐らくこの子はこれから赤猫座でとてつもなく苦労することになるだろう。だからこそ、俺が、守ってあげなくちゃいけない。
そう決意しながら俺はみどりの頭を軽く撫でてやることしか出来なかった・・・