参加作品

□サイヤ人の気!?
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そろそろ、梅雨に入るころの西の都―――


今日も太陽の出ない空の下、西の都のC・Cでは……




べジータもブルマも昼食をとっていた


べジータは何十人前という食料を一食で平らげていく


ブルマはべジータの異常な食欲には慣れたのか、いつものように食事を取る




だが、べジータの食事をしている手はピタリッと固まったように動かなくなる


その様子にブルマも異変に気づいたのか、小さく首をかしげる



「……べジータ、何かあったの?」



ブルマが声をかけると、べジータはテーブルに箸を置いて立ち上がる

そして、手の甲で口元を拭くと、窓から出て行こうとする



だが、事情がわからないブルマはべジータを止めに入る




「ちょっと、私の質問に答えてからにしなさいよ!何があったの!?」


そう、尋ねるとべジータは窓にかけている足を一旦下ろし、ブルマの方へと振り返る



「……サイヤ人の気を感じた、まだ宇宙にいるがこの星に落ちる…」


べジータは真剣な声でブルマにいう


ブルマもいつものように笑っているわけにもいなく、真剣になり、尋ねる



「サイヤ人って、孫君やトランクス以外にいないってあんたがいったんじゃない……ただの勘違いじゃないの?」



「いや…この気はサイヤ人だ……だが、随分弱ってる」



「弱ってるって大怪我とかしてるんじゃない!?」


「多分な、でも地球に着くのはあと、一時間弱だ」



「一時間もあるのね、ねぇべジータ…私は治療しに行きたいから着いていっちゃだめ?」



ブルマは遠慮気味に尋ねる


だが、べジータは鼻で笑ってブルマを見る



「断る……お前みたいなやつなら、サイヤ人はどんなに弱っていようと一捻りだ…大人しく待ってろ」



「ねぇ、お願い……自分のことは自分で守るから、それとも孫君に連れてってもらっちゃうわよ?瞬間移動で…いいの?」



ブルマはべジータが断れないように悟空の名前を出す


案の定、べジータは大きな舌打ちを打つと、窓に掛けている足を下ろしてブルマの元へ駆け寄る



そして、乱暴に腕を引くと、倒れ込みそうになるブルマを抱き上げる


ブルマは、大げさに喜ぶと、べジータの首に腕を回す



「ありがとう、治療器具はカプセルに入ってるし、飛んでいいわよ」


「ちっ、何でお前は余計なことに首を突っ込みたがるんだ」



べジータは悪態をつきながらもブルマを抱えて、空へと舞い上がる


ブルマは強い風に飛ばされないようにギュッとべジータへしがみ付く


べジータはなるべく、ブルマに負担がかからないように自分へ密着させる



それと同時に、ブルマも嬉しくて、ギュッと腕に力を込めて抱きしめ返した





――――――――――――――


――――――――………



C・Cを出てから約40分


べジータとブルマは未だに飛行中だったが、地には荒野が広がっていて
そろそろかと思われていた



ブルマは前方を見続けて飛行しているべジータへ声を掛ける



「べジータ〜、もう少しなの〜!」


ブルマは風に声をかき消されないように大きな声で声を掛ける


すると、チラッとだけ目線を移されたが再び、前方を見て話し出す



「この調子なら、後十分もあればつくだろう……」



「後、10分ね…わかったわ」



そういうと、ブルマは少し手がつらくなってきたために、少し力を抜いて手を休める



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69fes祭に参加した作品です!



期間中の際はどうぞお楽しみください!

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