戦果報告
将軍 マリアベル
フェルト…やっぱり。

どうしました?

あ、リリアーヌ様。
あのネクロスの女の子の将軍なんですけど。

フェルト将軍ですか。

はい。
私が昔いたネクロスの魔導研究所の所長がフェルトという名前だったので、もしかしたらその子供かもしれません。

子供…ですか。

はい。

あの禍々しい魔力は、フェルト所長と感じが似ています。血縁の可能性があります。

フェルト所長…私は他国の内情はよく知りません。フェルト所長とはどういう人物ですか?

フェルト・メルンヴェルン XX。魔導力の研究のためなら、この世の全てを犠牲にしてもいいという思想の持ち主でした。

XX?
20ってこと?

そうです。…変な名前ですよね。

魔導の研究者…ネクロスが魔導に傾倒したのは、その人物の影響かもしれませんね。

そうだと思います。魔導に関する研究と実験は全てフェルト所長の管轄でしたから。

マリアベルはその人と一緒に研究していたの?

はい。
少しですけど。
肉体と精神を分離させる研究とか…キメラとか。

精神の分離…。

そうなんですよ。
その頃から私、体調を崩しがちになって、研究所を飛び出したんです。

そうだったの。

そうです。
研究所にいたというだけでどこの町からも受け入れてもらえなくて...。でも、何も聞かずに受け入れてくれたのがリリアーヌ様だったんですよ。

私も過去のことは覚えてないから…あなたにも聞けないでしょ?

リリアーヌ様…。

さぁ、ラインハルトを支援しましょう。城前からネクロス軍を追い返すことが先決ですよ。

はいっ!


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