朝昼+夜

□僕の守り神
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「え、君だれ?」

『うっさい!!また熱だして苦しみたいんか、軟弱はさっさと寝ろ!!』


その少年に見覚えは全くない
そもそもうちには僕以外に子供はいない
庄屋の屋敷と言うことで村人の何人かが侍女として働いてくれてはいたが―――その誰かの子だろうか

まだ五つほどに見えるその少年は、物凄い怒り狂っていて


強引に僕を布団の中に押し込めて、僕の胸の上に馬乗った。けれど重みは全く感じない
でも足があるから多分幽霊じゃない


『お前は、まさか俺を待ってずーっと起きてたんか?』

「うん、ねぇ君はだ『こんのどあほう!!!!!!』」

屋敷の人が飛び起きるんじゃないかってくらいの大声で怒られてもう何がなんだかよくわからない

ただわかるのは



少年は本当に僕を心配して怒鳴ってくれた




僕のまわりの人たちは、僕を腫れ物のように扱うから正直こういう子は衝撃的すぎた


『あー、もう!!もう既にちょっと熱が出てんじゃねぇかうつけ!!手拭い濡らして来るから待ってろ阿呆!!』


怒り狂った少年はそう言って、障子をすり抜けて部屋から出ていった
かなり荒々しく走っていったのに足音のひとつも聞こえなかった

狐にでも、化かされてるのかな…


そんなことを思い暖かい布団に睡魔を煽られ


僕は彼の帰りを待つことなく眠りに落ちた












これが僕たちの出逢いだった



 
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