dream

『別れと誓い』
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あれから1年が経ち、私たちはお互いを呼び捨てで呼び合うようになり、一緒に修行をしたりもする仲になった。


今日もサスケとの修行を終え、帰り道を歩いていた。


『ふう〜…今日も修行疲れたなぁ〜…。』


そんなことを呟いていると、後ろから声がかかった。


「お嬢様っ!!」


振り返ると、顔色を変えた召使のリエの姿が。


『リエ、どうしたの?』

リエ「ご主人様がっ…!!」

『!!』


玲奈は話を聞いたとたんに走り出した。


((お父様っ……!!))


屋敷に着くと玲奈は父のいる部屋に向かって走った。


そして部屋の前にたどり着くと、バンッと勢い良くドアを開け、中に入った。






















『お父様っ!!』

召使「お嬢様…!!」


中を見ると、父のベッドの周りを召使たちが囲んでいた。


玲奈はその輪の中に入るともう1度声をかけた。


『お父様っ!!』


そこには弱りきり、ぐったりとしている父がいた。


だが、まだ息はあり、苦しそうに


父「玲奈・・・」


と玲奈の名を呼んだ。


『お父様!!お願い、どこにもいかないで!!お父様は玲奈のそばにいてくれるって約束してくれたでしょう!?』

父「あぁ…そうだったな…。だが、おそらくもう無理だろう…。本当にすまない…。」

『いやよ!お父様っ!!』

父「玲奈…お前を残していくのは辛いが、仕方がないんだ…。だから最後に2つ…約束をしてくれないか?」

『なに…っ…?』


玲奈は泣きながら尋ねた。






















父「お前はこの家の、たった1人の…あととりだ…。だから、この家をいつまでも…守ってほしい…できるね…。」

『はい…』

父「そして…これは…お母さんも言っていたかもしれないが…簡単に木の葉の里の者以外に…
我ら一族の姓を…涼白の名を…教えてはならない…分かったね…?」

『はい…』

父「いいこだ…玲奈…。それから…」


父はエリの方に視線を移した。


父「玲奈を…頼む…。この家にはもう…頼れるのは君しかいないんだ…。」


エリ「はい…ご主人様…!必ず…必ず…お嬢様を立派な忍者にしてみせます…!!」

父「ありがとう…。みんなも…玲奈を…頼む…。」

召使「もちろんでございます…!ご主人様…!!」


その言葉に父は笑った。


父「ありがとう…。そして…今までのこともすべて…本当に…ありがとう…。」


そう言うと、父は玲奈の頭を優しくなでた。






















父「玲奈…お父さんはいつでもお前を…見守って…いるから…な……。」

『お父…さま…?お父様…っ!!』


父は最後の一言を言い終えると静かに息をひきとった。


『お父様っ…いやよ!おいていかないでっ…!』

リエ「お嬢様…」

『だめだよ…お父様がいなくなったら、私はっ…ひとりぼっちだよっ…!!』


玲奈は涙を零しながら叫ぶように言った。


そんな玲奈の肩の上にリエは手を置いた。


リエ「そんなことはありません!!お嬢様はっ…ひとりぼっちなどではありません!!
お嬢様には私たちがおります!ですから…そのようなことは……。」


涙を溢しながら訴えるリエに、玲奈はぎゅっと拳を握った。


『リエ…ありがとう…私…頑張るよ…!!お父様のためにも…この家のためにも…強くなる…!』

リエ「お嬢様…」


リエは玲奈をぎゅっと抱きしめた。


他の召使たちも2人を見つめながら涙を零したのだった。
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