dream
□『鈴』
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翌日、4人はカカシに言われた通り、集合場所までやって来た。
サク「おはよ〜」
ナル「うぅ〜ぁあ〜」
サス「………」
『おはよ〜…』
4人が集まったものの、カカシが来る気配は一向になかった。
それから数時間後。
カカ「やぁ諸君!おはよう。」
呑気な声で、ようやくカカシがやって来た。
サク&ナル「おっそ〜い!!!!!!」
カカ「いやぁ〜黒猫に目の前をよこぎられちゃってな!」
サクラとナルトが怒ると、カカシはわざとらしい言い訳を述べた。
そんなカカシをナルトとサクラは睨んだ。
カカ「ゴホンッ!ゴホンッ!ま、なんだ…よし!12時セット完了!」
4人「??」
カカ「本日の課題!それはこの鈴を俺から昼までに奪い取ることだ。」
そういうとカカシは3つの鈴をチャリンと鳴らして見せた。
カカ「奪えなかった者は昼飯抜き!!」
サク「えぇっ!!」
カカ「あれに縛り付けた上、目の前で俺が弁当を食うから〜!」
言いながら丸太を指差すカカシに4人は思わず苦い表情を浮かべた。
サス(朝飯食うなって…)
((そういうことだったのね…。))
サク「でも!ちょっと待って!!何で鈴、3つだけ?」
カカ「フフ〜3つしかないから最低1人は丸太いきになる。そいつは任務失敗ってことで失格だ!アカデミーに戻ってもらう!!」
4人「!!」
カカ「最低1人かもしれんし…4人全員かもしれん。手裏剣使ってもいいぞー。俺を殺す気で来ないと取れないからな…。」
『そんなっ…!!』
サク「でも!危ないわよ!!先生!!」
ナル「そっ、そーそー!黒板消しもよけられねーくせに!!」
カカ「世間じゃさー実力のないやつに限ってほえたがる。ま、ドベはほっといて!」
ナル「!!」
カカ「よーいスタートの合図で…」
カカシが話している間、ナルトの頭にカカシの言った"ドベ"がエコーで響く。
ナル「〜〜っ!!」
腹をたてたナルトはカカシにクナイを持って襲い掛かろうとした。
しかし、ナルトは後ろからカカシに一瞬で押さえられた。
4人「!!」
カカ「そう、あわてんなよ…。まだスタートとは言ってないだろ?」
ナル「ぐっ…!!」
3人は後ずさり、ナルトは解放された。
サク(うそ…全然見えなかった…)
((この人…なんてスピードなの…!))
サス(これが上人か…)
カカ「でも、ま!俺を殺す気で来る気になったようだな…フッ!
なんだかなーやっとお前らを好きになれそうだ。…はじめるぞ!ようい…スタート!!」
カカシの言葉を合図に4人は散った。
数時間後、ジリジリジリ…とタイマーが鳴り響き、ナルトは丸太に縛られ、3人はそのサイドに座り込んだ。
すると、朝食を抜いたことと演習のせいか、4人のお腹がなった。
カカ「お〜お、腹の虫がなってるね〜君たち。ところで、この演習についてだが…。
ま、お前らは忍者アカデミーに戻る必要もないな。」
カカシの言葉にナルトは目を輝かせた。
サク「え?でも、私気絶していただけなんだけど…いいのかな?あれで。」
サク(愛は勝ーつ!!しゃーんねろーっ!!)
サス「フっ…!」
((ほんと…なのかな…。))
サク「いやっほー!!」
ナル「じゃあさ、じゃあさ!ってことは4人とも!!」
カカ「そう!4人とも…忍者をやめろ!!」
4人「!!」
カカシの言葉に4人は驚き、固まってしまった。
ナル「忍者やめろってどういうことだよ!!そりゃさ!そりゃさ!
確かに鈴取れなかったけど、何でやめろまで言われなくちゃなんねーんだよっ!!」
カカ「どいつも、こいつも、忍者になる資格がねぇーガキだってことだよ!!」
サス「っ!!」
サスケは感情が抑えきれず、カカシに向かって走り出した。
ナル「!!」
サク「『サスケ(くん)!!』」