夢の断片
□夢を日記に書き綴る
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窓付きが来た後の部屋はとても静かだ。だって先生は喋らなくなる。
『先生。』
何時もなら必ず僕の呼びかけに答える先生は今、何も言ってくれない。
『窓付きは僕が嫌いなの?それとも先生が嫌いなの?』
だくだくと広がり続ける液体を見ながら呟く。先生の心臓からだくだくだくだく。
『…あっ。』
僕の目にうつったのは☆ほうちょう☆だった。僕が怒って窓付きを叩いたから落としていったんだろう。
『僕が先生のところへ…。』
「止めて!」
部屋に突然入ってきたのはモノ江さん。
「のみくん…だめ。そんな事しないで…。」
『モノ江さん…。』
彼女が言いたいことも分かる。僕が首を縦に振ると嬉しそうにしたモノ江さん。
そして、窓付きが起きたのか先生が目を覚ました。
「のみさん…。」
『!?先生!』
先生は僕を見ると笑って抱きしめてくれた。
「のみさんが無事で良かった。」
『先生…。』
がちゃっと音がした。モノ江さんはびくりとすると言った。
「窓付きちゃん…。」
「こんにちはのみ、モノ江、先生。…☆ほうちょう☆、返して。」
笑って窓付きは近寄ってくる。
『はい。』
サクッと刺さったけど僕はそんな事知らない。僕には先生さえいればいいんだよ。