遊戯咏

□落花流水・九
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「も、元就…」
「ほら見ろ!元就がそう言ってやがるぜ」
「……分かったよ、奢りゃ良いんだろ奢りゃ…ったくよぉ、また国が傾いたらどうしてくれんだ…」


ぶつぶつ言いながら財布の中身を確かめる元親の横で元就と政宗は配られていた鉾と山の配置図を眺めた。

「今がこの鉾の所だ…一つ粽を買って帰りたいものだな」
「結構種類あるんだな…」

明日になれば山鉾順行で動く山や鉾からはコンチキチンと祭囃子が聞こえて来る。



まだ薄暗いながらも提灯の赤い灯りは薄闇によく映えていてなかなか綺麗だ。
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