華籠恋謳
□七夕Party!
1ページ/24ページ
「どの笹が良いか…」
城の裏手の竹林で小十郎は鉈を片手に笹を選んでいた。
今日は七夕だ。
今までなら大して大仰な事はしなかったのだが今年は青葉城に客人達が七夕祭をする為に集まってくる。
ならば出来る限りのもてなしはせねばなるまい…と小十郎は朝から奔走していた。
暫くうろうろとしていた小十郎は手頃な笹を選んでバサ、と切り落とす。
「…よし。後は…」
結構な長さの笹を辺りの木や草に引っ掛かり、ガサガサ言う音を聞きながら肩にかけると小十郎は元来た道を戻った。
ガサガサ、ガサ…
.