華籠恋謳
□獣眼
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「成実………?」
「分かったかね独眼竜、誰が何をしたか」
「……」
背後に居るであろう、アイツは何も言わなかった
ただ刃を仕舞う金属音が微かに聞こえただけ
そうだ、戦が始まった時からおかしいと思っていた
アイツにしては珍しく別動隊を動かすと言って、兵の三分の一を預かっていった
そして、俺と成実に合流した時も…アイツは俺達が来た道から追いかけて来た。
あれは……
「分かっただろう?その男は三分の一を殺した後わざわざ本隊の後ろから殺して行ったのだよ。私の兵を率いてね」
「止めろ………」
「そして、何食わぬ顔で合流し此処までやって来た…」
「止めろ……」
言うな、
言わないでくれ
「君の“右目”としてね」