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□第二章
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「おーい、友木」
「…っと。大士、吊上」
「ははっ、流石に早ぇーな」
「そっちもね」
だだっぴろい校舎を縦横無尽に走り回る。
大士と吊上に遭遇したので、合流して一緒に逃げることにした。
「いやー、それにしてもびっくりしたなぁ」
「そうだよな〜。急に来たし」
「だね〜」
この会話、かなり呑気に弁当でも食べながら喋っているようだが、実際は疾走しながらの会話だ。
「あー、青色と一二…」
「だな、探すか?」
「大士分かんないの?なんかこー、一二の居場所とか」
「分かるか!」
「一二探知機!みたいなのねーの?」
「あるわけねーだろ!」
「じゃ、仕方ない。地道に走り回るしかないか」
「だねー」
「なんだよ、その俺の所為みたいな言い方…」
というわけで、今頃同じように逃げているであろう2人を探しに行きましょうってことになった。