戦国BASARA

□ANGEL×DEVIL
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「旦那〜、また呼び出し?」
「さ、佐助!」

見知らぬ世界で二人の青年が話している。
二人の背中には大きさの違う黒い羽のようなものがはえていた


二人は悪魔だ
しかし、同じ悪魔でも階級が違う
佐助と呼ばれた男のほうは見習い中級悪魔。
つい先日に上がったばかりだ。
もう片方は見習い下級悪魔。
羽が佐助のものと比べてやや小さい。

普通階級の違う者はこうしてはなしたりしないものだが二人の場合同時に生まれ、誕生したときから常に傍におり、他とは違う関係を築き上げていた
それは、人間でいう親子のようなものだったが。

しかし、何故同じ時期に誕生したのに階級が違うのか。
それは下級悪魔――幸村の性格ゆえだ


「この前やった実技のやつでしょ?」
「う゛…」
「はぁ…また0点?」
「うぅ…」
「人間を騙すだけだよ?
離婚させたり、別れさせたり…
そんな難しくないじゃん。」
「そ、そんな酷いことできるわけないであろう!」
「酷いって…」

幸村は優しい、
しかし優しいが故に悪魔の本職「人間を堕落させること」が全うできないのだ
生まれる世界を間違えた、実技の結果を聞くたびに佐助はそう思っていた
現に今は佐助だけが進級している

あまりこの状態が続くのはよろしくない
本当に使えないと判断されたものはその存在ごと消滅させられるのだ

それでも性根というのは変えられない

「せっかくの幸せを奪うなんてできないでござる…」

そんな幸村に悲劇が襲う



数日後真っ青な顔で幸村は登校した

「旦那〜、ってどうしたのその顔!?
なんかあった?」

「…これ…」

そういって出されたのは一枚の紙

「…特別課題を与える…、







天使を…堕落させよ!?」


幸村はこくりとうなずいた




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