戦国BASARA

□trick and trick
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「Shit!なんでどこにもねえんだっ!」

探し始めて十数分
無駄に広い更衣室であろうここのどこを探しても見つからない
他の衣装はあったが全て政宗のサイズより小さい
どっちにしろあの馬鹿に渡った服がなければ帰ることもできない

「あとは…」

(…あそこか、)

最後の箇所を探すため四つん這いになり覗き込む
暗いそこは何も見えなかった
仕方なく手を伸ばすと、漸く何かに触れた

「元親殿ー?」

不意に聞こえた声

「何故に某がヴァン…」

聞き慣れた口調に首だけ振り返ると案の定そこにいたのは己の恋人
予想に反さず、固まっていた
彼に元親が渡したのは吸血鬼の衣装のようだ

「ゆ、ゆきむ「は、破廉恥でござるぅう!!!」

声をかけようとした途端真っ赤になり、お決まりの台詞を叫びながら更衣室を飛び出していった

「なっ!待てよ幸村っ!!」

追いかけようとドアノブに手をかけたとき、はたと気付く
勿論自分の格好に、だ

「ッくそ!」

吐き捨てるように言うと先ほど獲った袋に手を突っ込んだ


Mischivow for them

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