戦国BASARA

□夢
3ページ/4ページ


教室は水を打ったようにしん、となる
そんな刹那の間彼と目が合う

瞬間雷が落ちたような感覚が全身に伝わる
同時に流れこんでくる、記憶の数々


「仙台からきた…君だ」

女子達が黄色い声があげる

「うっひょー、レベル高ぇ…

な、真田!…真田?」

軽く放心状態だった幸村は隣の友人の声で我に返った

「…は、へ?」
「大丈夫か、お前」
「え…?」

言われてやっと自覚する
蘇った記憶によって流れるそれは止まることを知らず、ほろほろと頬を伝う


それを必死に隠すうちに隣に座った彼に気が付かなかった

「…幸村、」

反射的に視線を移す

「その顔なら初めまして、じゃなくても良さそうだな」
「…ぁ…」

声にならない声で名前を呼ぶ



”政宗殿”




彼は夢の時のように優しく微笑んでくれた
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ