戦国BASARA
□夢
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教室は水を打ったようにしん、となる
そんな刹那の間彼と目が合う
瞬間雷が落ちたような感覚が全身に伝わる
同時に流れこんでくる、記憶の数々
「仙台からきた…君だ」
女子達が黄色い声があげる
「うっひょー、レベル高ぇ…
な、真田!…真田?」
軽く放心状態だった幸村は隣の友人の声で我に返った
「…は、へ?」
「大丈夫か、お前」
「え…?」
言われてやっと自覚する
蘇った記憶によって流れるそれは止まることを知らず、ほろほろと頬を伝う
それを必死に隠すうちに隣に座った彼に気が付かなかった
「…幸村、」
反射的に視線を移す
「その顔なら初めまして、じゃなくても良さそうだな」
「…ぁ…」
声にならない声で名前を呼ぶ
”政宗殿”
彼は夢の時のように優しく微笑んでくれた