戦国BASARA
□夢
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「…」
教室の外をぼーっと見つめる
幸村の席は端ではないが運良くそこには誰もおらず、
障壁なく景色を堪能できる
今日の夢はいつもと違っていた
おかしなことにかわりはないが、雰囲気や場所が違う
どこか、城下町のようで皆幸せそうに過ごしていた
己の隣にはいつも出てきていた蒼い誰かがいて
その彼も優しく微笑んできた
(不思議だ)
顔など全然覚えていないのに笑っていたのがわかるなんて、
担任が教室に入ってきたところで思考を夢から切り離した
情報網の広いクラスメイトの話によると、今日から転校生が来るらしい
季節外れなだけに皆落ち着かない様子だ
自分には関係ないと視線を外そうとする
――が、その前に扉のほうに目が釘付けになった