戦国BASARA

□でも、綺麗で sideS
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ふわり、風が吹き、舞い散る桜。
とても、綺麗、そして、儚い。
「政宗殿!すごく綺麗でござる!」
振り返って、話しかける。
しかし、肝心の彼はあまりみていないようだ。
「ah?あぁ、そうだな。」
「ちゃんと見てるのでござるか?」
「あ、当たり前だろ?」
「本当でござるかぁ?」
「んなことより、団子食おうぜ、団子。俺の手作りだ。」
「政宗殿特製の団子でござるか!」

なにか誤魔化されたようなきもするが、
自分でも顔がほころんだのがわかる。
それを見たのか苦笑する彼。

仕方ないのではないか、と思う。
幾年もの歳月をかけ、こうしてやっとそばにいられるようになった。
その人が作ってくれたものならたとえ不味くても自分は食べられるだろう。
彼に限ってそれはないと思うが。

しかし、せっかく美味しくつくったのに、その本人はこっちを向いたままで、一向に食べようとしない。

「まひゃむねひょのは、はへひゃひほへるは?」
「口ん中のもの全部飲み込んでから喋れよ…。」

指摘されて、口の中のものを飲みこもうと急ぐ。

「政宗殿は食べないのでござるか?」
「俺は、あんたが食ってるの見てるだけでいい。」
「こんなにも美味しいのに・・・勿体無い!」
そう抗議しても、彼は微笑み返すだけ。
そのうち見られているのが恥ずかしくなってきた。
早く食べてしまおうと思い、食べ物をいそいそと口に運ぶ。

こちらを見てくる政宗の瞳はとても優しい。
でも、その奥が微かに不安気に揺れているように見える。

 でも、綺麗で

きっと彼はまた離れることを恐怖しているのだろう。
自分も同じだから。
いつかこの幸せが消えてしまうことが怖い。
だけど、怖がったまま前に進めない、など400年も待たされて出来る筈が無い。
ならばずっと、ずっと一緒に居ればいいだけのことだ。
そうして、守っていこう。
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