戦国BASARA

□11.11.11
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微かな吐息でさえも感じ取れるこの距離

目の前には思わず見惚れてしまうくらい整った顔

何故、こうなったのだ



今日は2011年11月11日
世間では1が6つも揃うということで縁起が良い日とされている

しかし、1が揃ったところでどうなるというのだ
世界が平和になるわけでもないだろう
己には関係無い、そう思った。
なのに、

「…くだらないでござる、」

「そうか?」

今、幸村は政宗の部屋にいる
目の前にある薄くて大きいテレビには男女が有名なあのお菓子を両側から咥えているというシーンが映しだされていた
今日がその菓子の日だからだろう
くだらない、そう言う己もポキポキとそれを囓っている最中だ

「つか、あれだよな、
これって途中でどっちかが恥ずかしがったら折れるよな。絶対。」

「そうでござるか?そこまで柔らかくないと思いますが…」

「なら、試してみるか?」

「…へ?」



身体が動かない



僅かな変化でさえも感じ取れるこの距離、
必然的に彼の顔を見る形になった
その整った顔に更に視線を固定される


そうこうするうちに近づく顔

今ならわかる。己は彼にはめられたのだ

(あぁ、そうか、)

そして、もう一つ

この距離では恥ずかしがる暇も無いと言うことだ
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