戦国BASARA

□花言葉
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花言葉

「…で元親殿がそこでああいう風にやってしまったらしいのでござる、」
「ははっ、毛利があんなに怒るのも無理ねぇな、」

いつもと変わらない帰り道
他愛ない会話を交わす


「あ…」

ふと目に付いたのは曲がり角の花壇
純白の花が咲いていた

思わずしゃがみ込み、花を見つめる
この家のこの花はこの時期になると必ず咲いているものだ
中学の頃から通っている道なのでよく目に留まっていた
綺麗だと記憶にあるにはあるのだが調べようと思ったことはない
隣の彼に訊けばわかるのだろうか、

「これ…」
「バーベナ…確か美女桜とかも言ったな、」
「へぇ…バーベナ…」
「それがどうした?」
「いや、いつもこの季節になると咲いてて…
綺麗なので少し気になっただけでござる、」
「ふぅーん…」

何故かその場から動けず、暫く沈黙が続く

花から視線を外せない

「…知ってるか?この花の花言葉、」
「花言葉?」
「「私のために祈ってください」なんだぜ?」
「祈る…」

この白い花にとても合っている気がした

「…ま、白は、だがな、」
「え?」

意味がわからず、隣にしゃがみ込んだ政宗に目を向ける

「赤は一致協力、紫は迷信、
…ああ、あと勤勉とかいうのもあったな、」
「へぇ…
一つの花にでもいろいろあるんでござるね…」

そこで二人は立ち上がり、花壇をあとにした


「花言葉か…某、あまり知りませぬ」
「でも有名なものは知ってっだろ?
バラとかチューリップとか、」
「薔薇…は確か愛情?
チューリップは…」
「博愛、だな、」

「あと、知っているのは…アザレアくらいでござる、」
「アザレア?なんでだ?」
「前田殿が…に……ば……と」
「ah?」
「…やっぱりなんでもないでござるっ!
では某はこれで!」
「なっ!?待てよ幸村!」

それ以上言いたくなくて分かれ道をいいことに駆け出した
問いただされたくはない
政宗は足が速いから追いつかれる前に家に入らなければ。



I am loved by you and is happy



「知ってる?アザレアの花言葉、」
「急になんでござるか、前田殿、」
「「あなたに愛されて幸せ」なんだってさ!
幸村も今度政宗にあげてみれば?きっと喜ぶよ!」

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