log
□加速する想い
1ページ/3ページ
彼は俺が嫌いだ。
それはもう、殺したいくらいに。
でも俺は彼が好きだ。
彼は男で、俺も男。
そして殺しあっている。
それでも好きだ。
あんな怪力含めて全てが好きだ。
いつからなんて覚えていない。
気付いたら好きになってた。
多分出会ったあの瞬間から。
「しーずーちゃん。」
でも、ここ最近の彼は変だ。
微妙に手加減をしてくる。
それに、
「イィザァヤァァ!!!」
ほら。
言葉はいつものように返してくるけど、顔を
合わせてくれない。
まるで、何かを隠すかのように。
ブンッ
いつものように彼は標識を引き抜き、いつものように投げまわす。
そして、それをいつもより軽いステップで避
ける。
いままでは、眼に悔しさを刻ませていたが、最近はそれ以外のものも見える。
…何なのかは分からないが。
とにかくこのところの彼はおかしい。
俺に飽きたのか。でもそれならばいまのよう
に追いかけ回さない筈。
では、如何して?