ヴァリアー
□2人の王子
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ポカーンとした顔でこっちをみる2人
おかしいよね…やっぱ。
…昔、お母さんが寝る前に読んでくれた本にあったの
***
『一人で孤独に住んでいたお姫様の前に素敵な王子様があらわれてお姫様と遠い所へ行き、2人は仲良く暮らしたのでした…おしまい』
『遠い所ってどうゆうところなの?』
『だれも知らない、2人だけの幸せになれる所よ』
『…お母さん、私も、王子様と出会って遠い所に行けるかな…?
だれも私を知らない所に…』
『莉磨…そうね…大好きな人を見付けたら必ず行けるわ…だから…』
『素敵な王子様を必ず見付けなさい』
***
「…ふぅ〜ん…王子様と、ねぇ〜…」
「ガキみたいなこというじゃん…
おもしれぇ」
え?てっきり笑われるかと思ってたのに…
「…ししっ、莉磨。王子様は案外近くにいるかもしんねぇぜ?」
…え
「目の前…とかな」
「何言って…」
「「莉磨」」
…ヤバい。
「「俺らがその、遠い所に連れて行って莉磨を幸せにしてやるよ」」
…そんなこと言われたら
…死ねないじゃん
お母さん、お父さん…
私、当分そっちへ行けそうになりません…
(まぁ俺が莉磨を連れて行くんだけどね)(あぁ?なんつった俺様が連れて行くに決まってんだろ)(/////)
→あとがき