リクエスト夢

□誰が好き? 後編
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控え室にて渡辺麻友がニヤニヤしながら

麻「ねぇゆきりん」

柏「何まゆゆ?」

麻「先週の土曜日オフだったじゃん」

柏「うん」

麻「何してたの?」

柏「え!えっと…」

何故か言いよどむ柏木
しかし柏木のその態度が渡辺麻友に確信を与えた

麻「スポーツ観戦…とか」

柏「な、何で知ってるの!?」

麻「そんなのどうでもいいから真也君とどうやって知り合ったのか教えてよ♪」

柏「あぅ…///」

真っ赤になる柏木

慌てながらも出会いを語り始めた

柏「実はね、この前の公演のあと帰り道で男の人に絡まれたの」

麻「ええっ!?」

回想

柏「はぁ…遅くなっちゃった、明日も朝から収録だから早く帰ろう」

帰り支度にいつもより手間取り急ぎ足で家路につく柏木

「んーこの道通れば早くなるよね…」

まだ陽が明るい内にしか通らない道を早く家につこうと行く
それが間違いだった

「ねぇ」

見知らぬ男に話しかけられる

「こんな遅くに君みたいな可愛い娘が一人で歩いちゃだめだ」

ニヤニヤしながら近寄ってくる
後ずさるが

「そうそう悪いヤツに捕まっちゃうよ…俺らみたいな」

いつの間にか後ろにも男がいた

「っていうかコイツ柏木由紀じゃね?」
「マジ?本物じゃん!俺らラッキーじゃね」

下卑た笑いを浮かべながら柏木に近づいてくる

柏「だ、誰か…」

「無駄無駄、誰も来ねえよ」

「大人しくしてたら気持ち良くしてやるから」

そして腕を掴まれ連れていかれそうになる

柏(誰か助けて!)

恐怖で声が出なくなり心で叫ぶ
その叫びが届いたのか

「おい」

新たな人の声

「誰だお前」

「誰でもいい。その人を離せ。嫌がっているぞ」

まだあどけなさを残しながらも凛々しく一人の男が立っていた

「何だまだガキじゃねえか。
悪いことは言わねえから怪我しない内に失せな、坊や」

馬鹿にしたように男に言う…しかし

「二度は言わない」

そんなことは意に介さず最後通告をする

「いい度胸だクソガキ、後悔するなよ」

一人の男が殴りかかるが
「ぎゃ!」

気がついたら情けない声を出し倒れていた

「忠告はしたからな」

「ひっ!」
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