その他
□焼きもちやきな貴方。
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「は、放せ!!俺に構うな...っ!!」
俺は必死に霧野から逃れようと抵抗する。
だけど霧野の力は思いの他強く中々離してくれない。
すると
「なぁ..もしかして、俺が他の奴らとずっと話してた事に焼きもちやいてる?だから機嫌悪かったのか?」
「!?..何で分かっ..あ///」
絶対に気付かれていないと思っていたのに、実は最初から気付かれていたと分かり頬が一気に真っ赤になる。
「あ〜、やっぱりそうだったんだ。...ってかまぁ、他の奴らと話してばっかりいたのはわざとなんだけどね」
霧野が嬉しそうに意地の悪い笑みを浮かべる。
「なっ..それどうゆう...」
「だって神童最近冷たかっただもん..でも嫉妬する可愛い神童が見られたからな♪いやー、ホント可愛い!」
そう言うと、霧野が俺に抱きついて来た。
更に顔が赤くなっていくのが自分でも分かる。
「...うるさい馬鹿..///」
俺は照れ隠しに霧野の腕の中で悪態をつく。
..しかし。
「..可愛いぃぃぃよ神童ぉぉぉぉ!!!」
それは霧野の変態心を煽っただけだったようだ。
ムカつくのでここで一発殴っておこう。
...と思ったけど。
「...神童。」
「ん..?」
「好きだよ..勿論誰よりもな!」
「...ぁ、うん/// 俺も...だ」
今一番欲しかった言葉をもらったので、特別。
俺は霧野の背に腕を回して目を閉じた。
―霧野の、愛しい人の温もりを感じながら
焼きもちやきな貴方。
これからも貴方の一番が自分でありますように...
→あとがき