ぴしり、と音をたてて

夢の道に罅がはいって

道は閉ざされてしまった

小さな小さなその音は

誰にも気付かれる事なく

ぴしり、ぴしりと

罅をひろげていく


ある朝目覚めた時

辺りに散っていた

無数の夢の残骸の欠片

小さすぎるその欠片は

拾う事さえ叶わず

無理矢理拾おうとしたら

ぷつりと指先の皮膚の下に

入り込んで

紅い血を滴らせた

頭が醒めゆく中で

ようやく気付いた事


すべての夢の終わりと

夢の始まり

さよなら

誰よりも何よりも

愛しかった人

さよなら

誰よりも何よりも

憎かった

布団の上で泣いている私


すべては

夢の目醒めと共に消え去った…






※資格取得の勉強に力を入れたいと思いますので、しばらく休載します。






筆を握った手を掴んで

無駄だよって

くすくす君は嘲うんだ

パレットを見てみなよ

黒い絵の具しかない

赤も青も何もかも全部

黒に染まってしまったんだよって

くすくす、くすくす

口を三日月形に歪めて

嘲うんだ











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