D灰
□キャラを考えろ!
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「・・・一緒に蕎麦でも食うか?」
「え?」
アレンはとたんに、驚いた様子を見せる。
彼だけじゃない、周りに居た人たち全員が顔を強張らせる。
アレンはそんな周りの反応に気付かず、すぐに声のした方向へ体を反転させた。
「・・・神田」
そして確かめるように目の前の奴の名前を呼ぶ。
「何だ?」
以前だったらシカトを決め込んでいた彼が、アレンの呼び声に反応を返した。
喜色を浮かべるアレンに対して、ラビを含める周りの人々はフリーズをしていた。
アレンも多少疑問を抱くが、別に悪いことではないので、すぐに考える事をやめた。
「はい! ご一緒にさせていただけるなら」
「別に、構わん」
いつもより柔らかい物腰の神田に嬉々としながら、アレンは神田に付いていった。
そんな2人の背中を見ながら、ラビ達の心情が一致する。
『そんな簡単に片付けていいのかアレン!!』
彼等の叫びに気付くことなく、アレンと神田は仲良く、珍しく喧嘩する事も無く隣同士で歩きながら、ジェリーの所へ料理を頼みに行った。