マ王

□大人と子供
3ページ/3ページ

「ユーリは魔性だな」
「なんだよ、いきなり」


ヴォルフラムを味方につけたられた事に、俺が心の中だけでガッツポーズとっていると、いきなり眞王が意味不明な発言をした。
小さく首を傾けて疑問を表現すれば、なぜか眞王が思いため息を吐いた。


「言いたい事があれば口で言えよ」
「お前は鏡で、己の顔を見たことあるのか?」
「あるよ、それぐらい」


失礼だな。いくら俺が脳筋族だかっらて、鏡くらい見たことあるさ。
朝野球しに行く前に、ユニフォームちゃんと着れてるかな、とか。


「それでもなお、己の顔が平均的容姿だと言うのか?」
「当たり前じゃん」


そうじゃなきゃ、わざわざ自分の容姿に劣等感を感じたりはしない。
だって俺の周りには、美形も美形が勢ぞろいなんだからさ。
そりゃ劣等感も感じてしまうだろう。


「これは・・・」
「眞王陛下。これだからユーリを守るのは、大変なのです」


よく分からないが、今のヴォルフラムと眞王の思考はシンクロしているらしい。
2人とも俺を見ては、盛大なため息を同時に吐き出した。


「大人なんだか、子供なんだかという感じだな」
「心から同意いたします」


これまたよく理解できなかったが、馬鹿にされている事だけは分かった。
少し俺の堪忍袋を揺さぶったので、ヴォルフと、眞王の頬をつねってやった。


fin.
――――――――――――
マイナーCPは神なんです←
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ