銀魂

□心配です!
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どうもこんばんは。万事屋の眼鏡こと、志村新八です。
クリスマスということで、新選組に混ざり、僕たちも1年間お疲れ様でしたパーティに参加させてもらってます。
まあ、簡単に言えば「むさくるしい忘年会」です。
・・・そんなの楽しいわけがねーよ!
と叫んだところで無駄なのは、いくら僕でも分かってるんだ。
だから今はおとなしく、隅っこでジュースを飲んでます。
でもそんなことはどうでもいいんです。
僕が心配なのは銀さんがデロンデロンに酔っていること。
そしてその両脇に居るのが土方さんと沖田さんだということ。
・・・2人はスキンシップとか称してるけど、そんなもんじゃないからね!?
もう、ベッタンベッタンだからね!!
お正月の餅つきも驚くくっ付き具合ですよ。
酔ってる銀さんはそんなこと気にもしてないし。神楽ちゃんに助けを求めても「酢昆布キャッホーイ!」とか言ってるし。
神楽ちゃんに酢昆布を与えたのは、絶対に計算上の上だ。


「万事屋、まだかわりは有るからな。気兼ねなく飲んでけ。いや、飲め」


土方さん! あんたは普段のキャラを考えて銀さんに接して下さい!
そんなに銀さんに熱心な奴じゃなかっただろーがぁああああ!


「旦那旦那。首輪の色は何色にしましょう。やっぱり赤ですかねぃ。いや、でも黒とか・・・」


テメーは本来のキャラの上で設定崩すんじゃねぇええええええ!
大体、首輪の色って何!? 銀さんの貞操の危機!?


「うひゃひゃひゃひゃ! もっと酢昆布寄越せアルー!」


お前は思いっきり楽しんでんじゃねぇえええええ!!
てか、神楽ちゃんはお酒飲んでないよね!?
なんでそんなに上機嫌なんだよ!


「新八君?」
「・・・山崎さん」


僕がぐったりしていることに気づいたのか、山崎さんがかわりの飲み物を片手に近づいてきてくれた。
お互い地味キャラという立ち位置にいるせいか、よくプライベートでも遊ぶ仲間だ。
とりあえずお礼を言って飲み物を受け取る。山崎さんも僕の隣に座る。片手には焼酎を持っていた。


「・・・山崎さんがお酒飲むところ、初めて見ました」
「いやいやいや、俺も普通に飲むからね? てか、飲まなきゃやっていけない上司の下にいるし」
「僕も大人になったら、お酒飲むんでしょうか」
「んー、人それぞれじゃない? 人付き合いの時だけ飲むとか」


土方さんたちと関わっていない山崎さんは、いたってどこにでも居る普通の人だ。
こうしてしゃべっているだけなら、優秀な監察官に見えなくもない。華も無い。


「あれ、今失礼なこと考えてなかった?」
「気のせいですよ」
「君、絶対姉御と姉弟だよね」


でもおかげで銀さんの方へ視線を向けていなくてすんだので、そこは少し助かった。
心が落ち着いたのか、おもわずため息が出てしまい、慌てて口を押さえた。
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