銀魂

□濡れた時の色気はマジやべぇ!
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銀時は家までの路地をゆっくりと散歩がてら歩いていた。
ちょっと前までパチンコに行っていたのか、顔がおもいっきりニヤけている。
この様子だと勝ったらしい。
両手にはお菓子などが多量に入ったビニール袋を2つ持っていた。


「神楽には酢昆布大量にもらってきてやったし、新八には最近流行の料理機械を手に入れてやっちゃったよ〜」


いつも負けて新八達に怒られている銀時も、今日は勝ったので文句は無いだろうと気分良く道を歩いていた。
仕舞いには鼻歌さえ聞こえてきそうだ。


「銀さんは家族思いだわ。さすが銀さんだわ」


ここに新八達がいたら、きっと口を揃えてこう言っただろう。

“だったら給料よこせ”

でも今の有頂天な銀時にそんな考えは微塵も浮かばない。
宇宙の彼方なんのそのだ。


「今日テレビで結野アナが運勢良いとか言ってたしな。しかも天気もい・・・い?」


まるでそこに誰かが存在しているかのようにペラペラとよくしゃべる銀時。
しかしすぐに異変に気づき足を止めて空を見上げた。
そして冷たい水滴が銀時の銀髪に一滴落ちた。


「げっ、天気予報外れてんじゃねーか! んだよチクショー、傘なんて持ってきてねっつーの」


上機嫌だった気分は一気に急降下。
銀時は眉間に皺を寄せ、家までダッシュしようと後ろ足に力を込めた瞬間。
よく例えに使われる、バケツをひっくり返したような雨が地面を激しく叩き始めた。


「冷てっ」


仕方なく急いで銀時は方向転換をして、近くにあった古さを感じさせる、一言で言えばボロいバス停に雨宿りさせてもらう事にした。
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