特別製作

□男子校パロ*高桂土→銀
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時刻は昼休み。銀時は体育館やグラウンドに出ることもなく、惰眠を貪っていた。
そんな銀時の席の隣は、この高校1番の不良。高杉晋介だった。
周りから恐れられている高杉だが、銀時は特に気にした風もなく、いつもお昼休みは机に突っ伏している。
高杉はそんな銀時を気に入っているのか、じっと銀時の寝顔を見つめていた。どこか表情も柔らかく見える。
しかし平和がそんなに続くわけもなく、そのことに嫉妬した桂がどうどうと邪魔をしてくる。
おかげで高杉は桂を毛嫌いしているようだ。


「・・・てめー何しにきやがった」
「お前と銀時を2人っきりにさせたら、銀時が妊娠してしまうからな」
「銀時は男だろ」
「銀時なら出来る。銀時は将来、俺のこどぼはぁ!!」


あまりにも馬鹿なことばかりしゃべる桂に、限界を突破した高杉が一発KOを入れた。
高杉はそこまで短気なわけではないが、話題の中心が銀時ならそれはもう容赦の欠片も無い。
桂は椅子を直しながら、片手で鼻血を抑えていた。


「貴様、傷害事件で警察に連れていくぞ」
「出来るもんならやってみな、ククッ」


高校生とは思えない殺気を放つ2人に、近づこうとするものは誰一人としていなかった。
なので、異様な空間がその場に出来上がる。
桂の背景には龍、高杉は虎を背負いながら睨みあっていた。
そんな殺伐とした空気を消したのは、たまたま通りすがった土方だった。


「おら、ガキども何やってやがる」


軽く2人の頭を資料ファイルで叩く。
桂と高杉は当然の如く土方にメンチを切る。
土方は猫の喧嘩に首を突っ込んだようだとため息をついた。


「あ、先生。ため息をつくと幸せが逃げるんんですよ」
「だったらつかせないようにお前らが努力しろや」
「お断りします」
「何でだよ!」


土方の声が大きかったのか、銀時が身じろぎしながら体を起こした。
近くであれだけ騒がれれば起きて当然だろう。
高杉は銀時の眠そうな顔を見て、桂と土方を同時に睨んだ。
さっきとは明らかに格の違う凄みに、桂と土方は黙り込んだ。


「てめーら・・・、命はないと思いやがれ」
「ちょ、落ち着け高杉」
「高杉、お前は少し短気すぎる。ほら、牛乳でも飲め」
「てめーは空気を読めえええええええ!」


3人のやり取りに完全に目を覚ました銀時は、目を擦ると重い腰を上げて教室を出て行った。
いまだに争っている3人はそれに気づかない。


「・・・俺の教室うっさい」
「あっはっはっは! あの3人は金時のことが大好きじゃからのー」
「はあ?」


そんな銀時が落ち着ける場所は、社会科の坂本先生がいる資料室だったり。
坂本に愚痴をこぼしながら、坂本の入れたホットココアを口にする。
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