左目探偵AFTER


□魔女狩りのハジマリ
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「・・・最初は何を言い出すのか、私を混乱させるつもりかと腹立った。だが、被疑者は嘘をついてるようには見えなかった。」




数年前−−−



「私が貴方を唆した?・・・どういうことでしょうか・・・?」


小向は取り調べ中の被疑者に問いかけた。被疑者は怒りの感情を隠せない様子で、小向に怒鳴り続けているからだ・・・。



「ふざけないで!!貴方が"私達が上手くやるから、警察には知られることなく"・・・って・・・・・・貴方のせいよ、この人も逮捕して!!!私は騙されたのよッ?!!!」



「お、落ち着いてください!私は貴方と一度も会ったことない・・・」



「もういいです、弁護士を呼んでッ!はやく!!・・・この、"小向典子"も同じように裁いてッッ!!!!」




・・・ッ????!!!!!!???



「何で・・・・・・姉さんを・・・何で?????????」



被疑者は小向をまくし立てつづけるが・・・小向は聞こえてないようだ。近くにいた刑事も事態が理解できないまま、取り合えず被疑者を押さえることに必死だ。



「警部?・・・小向警部?大丈夫ですか・・・」



「姉さんが・・・小向典子が・・・何を・・・え、え、え????」


小向は思い出す、走馬灯のように、典子と一緒に過ごした幼少の頃から・・・車で去っていく典子の後ろ姿まで、延々延々
・・・・・・
・・・




・・・ドサッ


倒れた小向と暴れだす被疑者。予想もつかなかった事態に慌てる他の刑事・・・
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