敵同心。

□4. 若き狩人の忘れもの
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4. 若き狩人の忘れもの

アティーナが手元に無いと気付いたのは日の寮に戻ってしばらく経ってからのことだった。いつも親しんでいた感触がない。慌てて鞄を探っても、蛇の紋様が彫ってある柄はどこにも見当たらなかった。


(あの時、あのまま置いてきてしまったのかしら)


まずい。何も知らない誰かに校内で槍短剣を見つけられてしまっては非常にまずい。アティーナは対ヴァンパイア用の武器だ。そして私がハンターであるという事実は一応、夜間部には隠してある。明朝、彼らの監視に行く際に回収できたら良いものの、その前に夜間部の誰かに拾われたら…正直考えたくない事態だ。しかたがない。軽い頭痛を覚えながら重い足取りで夜の校舎へ向かった。



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