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□明日、明後日、明々後日…
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記憶はいつかなくすもの



そう誰かが言っていた




伸ばした手は



新しい記憶しか掴めず



古い記憶はなくしていく




何で…何で忘れた



愛していたのに…






―――――

白石side



それは突然起こった。



いつもどうり放課後の部活を終え俺は家路を自転車で走とった。
途中まで一緒やった金太郎と別れ道には俺一人。その道は狭く車一台がどうにか走ることができるくらいやった。




多分その考えが甘かったんやろな…。




あと少しで家という距離で住宅が死界になりかなりのスピードを出しとった車に気づかず…















キキィィィーー!!!




ドン!!!!





気づいた時には遅かった…。



痛みなんか痛すぎて訳分からんくらいで…地面にたたき付けられた。地面に広がる赤をみて事故にあったんやと確信した…。


車にぶつかり地面にたたき付けられるのはスローモーションのようでゆっくりやった。自転車はグチャグチャになって壁に衝突した。



不思議と意識の無くなる直前に恋人である金太郎との今までの思い出がまるでフラッシュバックのように過ぎていった。







初めて金太郎に会って一目惚れしたとき




なかなか言うこと聞かんから毒手って嘘ついたとき




試合で勝って嬉しそうにはしゃいどったとき




俺が卒業するって知って大泣きしたとき




あと…




告白して顔を真っ赤にしたとき





初めて手を繋いだとき




初めてキスしたとき




初めて…体を重ねたとき




初めて…



本気で愛おしいと思った…



守ってやりたいって思った…





なんで今思い出したんやろ…?










俺は無意識に携帯とリストバンドを取り出しあの子の名前を探した。





【遠山金太郎】



その名前を見て少し安心した。






そのあとは痛みに耐え切れず携帯を握り閉めたまま意識を手放した。


















―――――


金太郎side



家に帰って飯食って風呂でも入ろうかと考えよるときに携帯に着信があった。



相手は白石からでたった数分時間前に別れたばかりやのにと不思議に思いながら電話に出た。


寂しくなったんかな?




「もしもし、しら…『遠山さんですか?!今すぐ○○病院に来て下さい!!』



え…病院?



ワイはよく分からん状態で家を飛び出した。


嫌な予感がしたから…。



病院に行く最中に近くで人身事故があったことを知った。


事故にあったのは高校生で乗っとった自転車はグチャグチャ。
運転手が直ぐに救急車を呼んだらしい。



まさか白石が…?




不安な気持ちを抑えて病院に向かって必死に走った。





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