青空彼方
□完璧だった男
1ページ/6ページ
白石蔵ノ介か…
―――――
金太郎side
ー数ヶ月前ー
ワイは四天宝寺高校の校長に呼ばれた。四天の校長とは実家がお隣り同士で昔は色々お世話になったんや。やから、
嫌な予感がしたけど行かざるおえんで仕方なく行ったら…
「四天宝寺の教師にならへんか?」
こう言われた。
実はワイは教員免許を取った後、ジムでスポーツトレーナーしよったんや。
ワイには教師向いてない思ったからな。やけど、それを知った四天の校長がワイを呼んだんや。
「いやいや、ワイには教師は…」
「資格持っとるやん」
「でも友達に進められただけやし…」
教えるのなんて得意やないし。
それに何でわざわざワイなんや?
なかなかうん、と頷かないワイに校長は最終兵器を出してきた。
「たこ平たっちゃんのタコ焼き十人前券十枚あげるんやけど…「これからよろしゅう!」
くっそー(泣)タコ焼きに釣られてもうた…。
やって十人前券十枚やで?百人前やで?今だに達成できとらへん夢の一つやったから釣られて当たり前や!
せやけど、理由ぐらい聞いとかんとな?
「あのさ校長のおっちゃん、なんでワイなんや?もっと良い教師ならいっぱいおったやろ?」
「それわな…」
そう言うと校長は引き出しからスッとテーブルに大きめの封筒を出してきた。
なんやこれ?これがワイを選んだ理由なんかいな?
「詳しくはこれに書いてあるからしっかり見とってーな」
「はぁ…分かったわ…」
それから数分校長とたわいもい話をしてから学校を出た。
ふと後ろを振り返ると懐かしい校舎が目に入った。
まさか卒業してから八年後にまた毎日来るようになるなんてな…。
あ、因みにワイ今26歳や。よう中学生に見られるやけどな、何処が中学生やねん?!
酒も飲めるわ!(ビール一缶で顔真っ赤になって記憶飛ぶ)
タバコやって吸えるわ!(一本吸うとむせて一時咳が止まらない。煙で涙も止まらない)
…ワイどっちも無理やんか(泣)やっぱ子供なんやろか…。
.